皆様は、「認知症」という病気をご存じでしょうか?
この病気になりますと、ご本人は今日が何月何日なのか?、今季節はいつなのか?も分からなくなります。また、自身の財産がどこにあるかも忘れてしまいますから、1日何度も銀行に「通帳がない」と訴えにいったり、誰かに盗られたんだという被害妄想に陥ってしまうこともあります。
さらに、契約内容を理解する能力がなくなっていくために、必要のない高額な契約をしてしまってそれも覚えていないなど様々な問題を引き起こしてしまうことがあり、ご本人はもとより周囲の人達にとっても厄介で深刻な病気です。
実は、私の父も亡くなる前の6年間は認知症になってしまい、その6年間は私の人生でもっとも辛かった時期といっても過言ではありませんでした。そのため、「なぜ父は元気な間に認知症になったときに自分はどう残りの人生を生きたいのかを家族にきちんと託しておかなかったのか?」と私は父の終活不足を嘆いたものでした。
がしかし、超高齢化が進んでいる現在の日本社会では、この「認知症」という病気は誰でも年をとればなりうる病気の1つとなっています。
そして私も今では、私たち家族がもっと普段から父の話を聴いてあげる時間をもっていたら、父も認知症になった時の対策をしていたのではないかと考えています。
それでは、内閣府のデータ「2017年高齢社会白書ー各年齢の認知症有病率が一定の場合の将来推計」で新めて確認してみたいと思います。
このデータによると、65歳以上人口に占める認知症の有病率の推移は、
・2012年ー462万人・15.0%,約7人に1人は認知症
・2020年ー602万人・17.2%,約6人に1人は認知症
・2025年ー675万人・19.0%,約5人に1人は認知症
・2030年ー744万人・20.8%,約5人に1人は認知症
・2040年ー802万人・21.4%,約5人に1人は認知症です。
この内閣府のデータをみると、今後近い将来である2025年以降は65歳以上の方の5人に1人は認知症になっているという日本社会が訪れるということが分かります。
この様な状況のもと、当オフィスの「ライフプラン作成とご提案」サービスでは、ライフプランソフトを使い、今後数十年のキャッシュフロー、これまで保有されいるご資産や負債の状況、
公的保障や民間保険の補償などの客観的データを可視化分析させて頂きます。また、これと同時にご自身がご家族とこれまでどのような人生を生きてこられ、それ故に今後どのような人生を生きられたいのか?
というご希望をアクティブリスニングという心理カウンセリングを通じてお聴きし、すべての情報を「統合」させて頂いたご提案書を作成しお渡しいたします。
したがって、このライフプランご提案書があれば、ご自身の認知機能が低下したときにご自身の意思を託したい信頼できるご家族と、普段は話ずらい今後の人生や介護が必要になった時の生活・資産についての情報を共有して頂くことも容易
になります。またそれは、ご自身の認知機能が低下した時にも前もって情報共有していたことで、ご家族や関係者もご本人の希望が叶うようにスムーズにサポートしてくださる可能性は高くなると思います。
それは、支えてくださるご家族にとっても、心の準備ができ安心なことと思われます。
お能の大家世阿弥は『老後の初心』について、次の美しい詞を私たちに残してくれています。
『老後の初心についての初心とは、命には終わりあり、能には果てあるべからず』
今から「幸せな老後」のデザインをはじめようと思われるシニア世代のかたやそのご家族も、ぜひお気軽に当オフィスにお問合せください。
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